ネットカフェ難民5400人 厚労省、初の実態調査(SankeiWeb:07/8/28)

ここでいうネットカフェ難民とは「週の半分以上を常連的にネットカフェなどで過ごしている住居喪失者」のことだそうだ。
それ以外の場所で過ごしている人もいるだろうから、ネットカフェ常連利用者以外のこうしたライフスタイルを取っている人というのはもう少し多いのかもしれない。

「将来不安、3時間しか眠れず」 ネットカフェ難民(asahi.com:07/8/28)
ネットカフェ難民5400人 4分の1が20代 厚労省(asahi.com:07/8/28)

このうち約2700人が、日雇い労働など非正規労働で生計を立てているとか、失業者は約1300人とか、上のような新聞記事は1次情報をうまくまとめている。

就業形態、利用年代(20代の次に多いのは50代!)、1ヶ月あたりの食費等の経費など1次情報の方がより詳しいのでより詳しく知りたいならやはりそちらにあたった方がいいだろう。

厚生労働省:日雇い派遣労働者の実態に関する調査及び住居喪失不安定就労者の実態に関する調査の概要
ここの「全体版」というところが全ページあり、63ページにも及ぶ(質問票含む)。

住居喪失者は住所欄が書けないからどうしても長期雇用の仕事につけずに、こうした日雇い労働になりがち。
敷金などを払えるように貯金をしたくても、現在の生活を維持するのに精一杯だという。

そもそも日雇い雇用という雇用形態そのものを何とかしないとなくならないのでは?

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岩田 正美

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※追記:07/9/5
ネットカフェ難民がスラムをつくる日(森永 卓郎)(SAFETYJAPAN:07/9/3)
ついたコメントにも興味深いものがいくつかありました。
なお、一方で「難民」呼ばわりするのも関連業界が意義を唱えている。(「お客様は難民ではない」ネットカフェの業界団体が声明:INTERNETWatch:07/8/28)