もう6月が終わろうとしているのに、書き忘れていたので書く。

空き家問題 (祥伝社新書)
牧野知弘

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この問題は他人事ではないと思って読んでみた。するとこれは地方だけでなく都心も含め日本全体の問題でもあった。本書は2014年7月に出版。その後の動きとしては2015年5月より通称「空き家法」が施行されるが、それは強制力を増し、負担を重くするもので、これで解決するとは思えない。もっと根本的な日本の「グランドデザイン」をやり直すくらいのことをしないとだめかもしれない。

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いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) (モーニング KC)
竜田 一人

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福島第一原発の作業員となった筆者が漫画でその現実を描いたもの。絵になっているので分かりやすい。位置関係とか様子とか。また多重下請け構造という現実も。そしてそこで「働く」という現実。放射線量を気にしながら、防護服で夏の暑さや鼻の痒さとの戦いやらという現実。こうなっちゃった現場をどうにかするのはこれは一筋縄ではいかないのが絵からも伝わってくる。

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宇宙を創る実験 (集英社新書)
村山 斉

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ヒッグス粒子を実験で発見したのは欧州にあるCERNのLHCという1周27kmの円形加速器。本書で扱うILCはほぼ直線型で粒子をぶつける、LHCよりも精度の高いデータが得られると期待されているもの。それによりヒッグス粒子をより詳しく調べたり、さらに新しいものが見つかるかもしれない。その実験施設の有力建設地候補が日本の北上山地。素粒子物理学だけでなくその過程から生まれる技術も実用化されたりするので、もし日本に誘致されるならそのインパクトは大きい。

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大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるか
タイラー・コーエン 若田部 昌澄

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機械の知能、つまりコンピュータの発展により中間層のやっているような仕事は取って代わられ、それと協業してうまくやれる人とより単純な仕事しかできない人とで格差ができるのではないかという意味での格差論。AIが発展したら雇用や所得にどのような影響が起こるか、そのとき社会制度は?政府の役割は?暮らし方は?というようなことが書かれている。が、チェスの引用が多すぎる……。

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日本に絶望している人のための政治入門 (文春新書)
三浦 瑠麗

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冒頭に書いてあるが、この本は特定の政治的主張を声高にあげるいわゆる「政治本」ではない。本屋では素通りされる学問としての「政治学」という視点から時事的な政治の論点を取り上げている。そういうこともあるのか、その手のものに慣れていないからなのか若干難しい。タイトルの通り「絶望という感情に立脚している」ので、その中で理想を語っているところはやはり「それは無理でしょ」と思ってしまうから、結局絶望してしまう。

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