上司は思いつきでものを言う
橋本 治

発売日 2004/04
売り上げランキング 2,053

おすすめ平均
タイトルの勝利
残念、観念的でどうもね
ありますよこれ

Amazonで詳しく見る4087202402

これは非常に面白かった。
橋本治の文章や本を読むのは初めてなのだが、すごく理屈っぽく書く人だなと思った。でもその理屈っぽい感じが自分にはここちよく、そこが面白く読めた。
たとえば「上司をバカにせず、しかも”上司はバカかもしれない”という可能性を考慮する」といったような言い方にもそれはあると思う。
どうして上司は思いつきでものを言うのかについては「現場との乖離」が最大の問題だとしていて、埴輪を売る架空の会社などのたとえ話を交えながらの展開もはちゃめちゃそうでいて極端だからこそ見えてくるわかりやすさもあって面白い。
「下から上へ」の風が「上から下へ」の対流となって「現場の声に耳を傾ける会社・組織」であればいいが、上から下への風がなくなり、上司のピラミッドばかりがどんどん高くなって現場とますます乖離するほどその会社は枯れていく。
最後のほうの儒教とのからみをもうちょっと掘り下げてほしかった。

おもしろかったので何だかファンになってしまいそうだ。
amazonのレビューに「初めての人、おもしろいと思ったら、どんどん遡って橋本治を読みなさい。癖になること請け合いです。まさに橋本市場のアドバルーン的作品ですね。」とあった。
橋本治ファンの方、おすすめのものってどんなのがありますか?
よろしければ教えてください。
↓最近のですが、下の本をまずは読んでみたいと思います。

いま私たちが考えるべきこと