2010年02月08日 17:30

育児休暇、敵意の矛先は?

育児休暇についてある人の文章が非常に興味深いものなので匿名でご本人の承諾を得て、以下に引用して紹介します。(下線や色づけ、字の大きさなどは原文をなるべく忠実に再現しました)


▼▼▼引用ここから▼▼▼

本日、職場の方たち自分を含め4人で昼食を食べたのですが、その際に育児休暇について議論になり、考えさせられたので書いてみました。

自分 30代前半 未婚 男
職員A 30代半ば 既婚 男
職員B 30代後半 未婚 女
職員C 30代半ば 未婚 男

C「育休は当たり前・当然と思ってとるのは腹が立つ。休ませてもらっています。職場に迷惑をかけていますと感謝の気持ちがないといけない。結局、育休を取ることで誰かが負担が増えているのだから。子供を連れてきて、かわいいでしょみたいなことは腹が立つ。感謝がないといけない。」

B「そう。権利ばかり主張してはいけない。感謝が大切。」

そういう考えがあるのだと思ってしまいました。

自分は、育休は取って当たり前でしょ。最低2年はとって子育てしないと大変でしょ。と考えているので、育休取るのに感謝しなくてはいけないという思考はまったくなかったのでびっくりです。(゜Д゜) ハア??

自分はそれはおかしいと思ったので

「そもそもとして、育休が発生したときに人の手当てを行なうのは人事課ひいては組織が行なうべきものであって、現場に負担が起きないようにするのが当たり前だと思うのですが。育休を取る人にどうということではなく、取りやすい環境を作るのが組織のあり方だと思うのですが。」

と、言いました。Aさんは人事系に過去いらっしゃったので、自分の考えにそうだと思うと言ってくれましたが・・・。

でも、自分の今いる組織は非常に前いた組織と比べ人の配置が少ないです。だから、育休で抜けられると非常に課なり係で抜けた分を吸収することが難しいのでしょう。だから、育休を取るヒトそのものに攻撃が向くのでしょう。

それは組織の思うツボだと自分は思ってしまうのです。育休をとる人に敵意が向くということは、組織に対して敵意が向かないということなのです。ということは、組織は育休を出した際に負担が少ない組織形態をつくるインセンティブが働かないということになります。結局のところ育休を取りにくい環境は放置されたまま。さらには、育休を出しても仕事回るなら、ヒト減らしていいなとなってしまいかねません。

そういう意味では、まだ自分はこの組織に染まっていないのでしょうね。

育休を出しても大丈夫なようなある程度余裕のある人員配置をしろと職場が声を挙げなければならないと自分は思ってしまうのですが・・。

それは甘い。どこの企業・組織も少ない人手でやっている。育休を取るなら仕事辞めろといわれるかもしれません。

でも、それはおかしくないですか?

労働者側の視点でしかありませんが、組織経営側はすきあらば人を減らし、安く働かせようとしか考えません。非常にマルクス的といえばマルクス的ですが。ヒトは組織から与えられた環境適応しようとしてしまいがちです。しかし、それで育休を取る人に敵意を向けてはなんら問題の解決にはなりません。ではなく、きちんと組織に声を挙げ、しつこくしつこく問題提起をして、育休を取りやすい余裕のある職場に改善するようにしなければ問題の解決にはならないと自分は思ってしまいました。

他の視点から見れば、甘いし反論もあると思いますが、それでもあえて言いたい。

その敵意の向きは正しいの?

▲▲▲引用ここまで▲▲▲

>「そもそもとして、育休が発生したときに人の手当てを行なうのは人事課ひいては組織が行なうべきものであって、現場に負担が起きないようにするのが当たり前だと思うのですが。育休を取る人にどうということではなく、取りやすい環境を作るのが組織のあり方だと思うのですが。」


こういう考え方ができる人は相当少ないのでしょう。
このような考え方のできる人が増えれば、少しはマシなのでしょうけど。

文中にあるように経営側からすればやっかいな問題なので積極的にそのような組織作りをする動機がありません。

「ヒトは組織から与えられた環境で適応しようとしてしまいがち」なのも、ちょっとした洗脳みたいなものかもしれませんね。

敵意はその人個人ではなくて、育休をとったときのマネジメントにある、という意識に気づけば、おのずと組織側に向いてくれるのではないかと思います。人の考えってちょっとしたきっかけで、「あっ」と気づくようなものだと思います。言われてみて、「そう言われればそうだな」と。

この問題は育児に限らず介護でも言えることでしょう。

大企業だからできるとか、外資系だからできるとか、中小企業はそれどころではないとか、現実にはいろいろあるでしょう。けれども、働くことに違いはありません。働く場所によって育児のしやすさやそこで働く人たちの意識が異なるのであれば、これはやはり経営・マネジメントの責任でもあるでしょう。
と同時に働く側もある意味意識の転換が必要かもしれません。


引用を承諾してくださった方、ありがとうございました。


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