2010年09月28日 09:51
「胎動するデジタル教科書」日経エレ #DiTT #fscl #e_textbook
「日経エレクトロニクス」の9/20号の記事「胎動するデジタル教科書-1人1台のタブレット端末で教育改革」を入手したので、ざっくりご紹介します。
表紙を含めて12ページに及んでいます。そのうち最後の3ページは韓国事情です。
まずデジタル教科書教材協議会(DiTT)や総務省のフューチャースクール推進事業の紹介。
続いて、なぜ今デジタル教科書に注目が集まるようになったかの理由として4点を挙げている。
1.政治主導:「原口ビジョン」
2.海外動向:デジタル教科書先進国韓国への対抗意識
3.技術動向:iPadなどのタブレット端末の登場と通信インフラの整備が進んだこと
4.危機感:日本の競争力の低下、子供たちの学力の低下
そして実践している学校を2校紹介
a)和歌山市有功東小学校
⇒「OneNote」を使って複数の生徒が一つのテーマについて議論をして1つの画面にまとめている様子
b)港区青山小学校
⇒課外学習の成果を生徒が各自のタブレット端末を利用してまとめ、発表する授業の様子
インテルが提唱している資料を基にした図解もある。
a)指導者中心から学習者中心の教育へ
b)21世紀型スキルを習得させる
また、「オーダーメイド教育」の図解もある。(富士通総研)
1人1台のタブレット端末を通して各生徒の教育履歴を管理し、それを基に各生徒に応じた教育を提供するというもの
図解の部分の詳細は書けないが「21世紀型スキル」を引用すると「問題解決力やコミュニケーション力、思考・判断力、創造力、ICT活用力」などのことを指している。
次に新たなマーケットの期待として「新市場に群がる企業」という項がある。
関連企業にとってはビジネスチャンスと捉えられると。
例
・教育用クラウドの整備>IT企業
・タブレット端末や電子黒板の開発>機器メーカー
・デジタル教材の開発>ゲーム関連企業/コンテンツ関連企業など
・教育用プラットフォームの開発>ソフトウェア企業
・関連部品の提供>電子部品メーカー
・無線通信環境の整備>通信関連企業
など。タブレット端末だけでも1000万台以上の潜在市場があると。
どんな端末であるべきかについて
教育用タブレット端末は専用設計が必要だとして東芝とインテルが共同開発したCM1の特徴を写真入りで紹介。ただ、「今回の製品仕様が最終解だとは考えていない」とのコメントつき。
DiTTがデジタル教科書用端末に備えるべき条件10の試案の紹介もある。
「無線LANや電源確保にも課題」では、フューチャースクール事業で東日本担当のNTTコミュニケーションズの担当者の言葉として「1教室で30人前後の生徒が各自、端末を利用する。1教室1アクセス・ポイントでは話にならない。無線LAN環境の構築一つ取っても、非常に難しい」。
電源については巡回式で充電できる保管庫を導入している写真が掲載されている。
これまでのICT教育はハードウェアのばらまきで終わってしまうのでそこからの脱却としては「ハードウェア」「コンテンツ」「ヒューマン」の三位一体がかぎとなるとして締めている。
日本の事情は項目だけ並べると以上。
最後の3ページは韓国の事情のリポートに割いている。
「2011年にデジタル教科書義務化へ 15年もの下準備の末に実現」というタイトル。
「バックグラウンドの整備が進む」という項目は丸写ししたいくらいですが、そうもいかないので2点だけ紹介します。
・「多くの教師が、政府や民間企業が運営するデジタル教材サイトから素材を集めてオリジナルの教材を作成し、電子黒板などを使って授業をするなど、デジタル教育に慣れている。
・eラーニングが広く普及し〜幼児向けから大学入試向けまで幅広い教育講座が提供されている。韓国のeラーニング市場は2009年に約2兆900ウォン規模(約1600億円)であり、前年比で11.8%成長している。
総花的な動向の紹介といった印象。
関連本
デジタル教科書革命
中村 伊知哉 石戸 奈々子

関連商品
ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)
緊急提言! デジタル教育は日本を滅ぼす
iPadで教育が変わる (マイコミ新書)
頭脳の散歩〜デジタル教科書はいらない
ICT原口ビジョン
by G-Tools
表紙を含めて12ページに及んでいます。そのうち最後の3ページは韓国事情です。
まずデジタル教科書教材協議会(DiTT)や総務省のフューチャースクール推進事業の紹介。
続いて、なぜ今デジタル教科書に注目が集まるようになったかの理由として4点を挙げている。
1.政治主導:「原口ビジョン」
2.海外動向:デジタル教科書先進国韓国への対抗意識
3.技術動向:iPadなどのタブレット端末の登場と通信インフラの整備が進んだこと
4.危機感:日本の競争力の低下、子供たちの学力の低下
そして実践している学校を2校紹介
a)和歌山市有功東小学校
⇒「OneNote」を使って複数の生徒が一つのテーマについて議論をして1つの画面にまとめている様子
b)港区青山小学校
⇒課外学習の成果を生徒が各自のタブレット端末を利用してまとめ、発表する授業の様子
インテルが提唱している資料を基にした図解もある。
a)指導者中心から学習者中心の教育へ
b)21世紀型スキルを習得させる
また、「オーダーメイド教育」の図解もある。(富士通総研)
1人1台のタブレット端末を通して各生徒の教育履歴を管理し、それを基に各生徒に応じた教育を提供するというもの
図解の部分の詳細は書けないが「21世紀型スキル」を引用すると「問題解決力やコミュニケーション力、思考・判断力、創造力、ICT活用力」などのことを指している。
次に新たなマーケットの期待として「新市場に群がる企業」という項がある。
関連企業にとってはビジネスチャンスと捉えられると。
例
・教育用クラウドの整備>IT企業
・タブレット端末や電子黒板の開発>機器メーカー
・デジタル教材の開発>ゲーム関連企業/コンテンツ関連企業など
・教育用プラットフォームの開発>ソフトウェア企業
・関連部品の提供>電子部品メーカー
・無線通信環境の整備>通信関連企業
など。タブレット端末だけでも1000万台以上の潜在市場があると。
どんな端末であるべきかについて
教育用タブレット端末は専用設計が必要だとして東芝とインテルが共同開発したCM1の特徴を写真入りで紹介。ただ、「今回の製品仕様が最終解だとは考えていない」とのコメントつき。
DiTTがデジタル教科書用端末に備えるべき条件10の試案の紹介もある。
「無線LANや電源確保にも課題」では、フューチャースクール事業で東日本担当のNTTコミュニケーションズの担当者の言葉として「1教室で30人前後の生徒が各自、端末を利用する。1教室1アクセス・ポイントでは話にならない。無線LAN環境の構築一つ取っても、非常に難しい」。
電源については巡回式で充電できる保管庫を導入している写真が掲載されている。
これまでのICT教育はハードウェアのばらまきで終わってしまうのでそこからの脱却としては「ハードウェア」「コンテンツ」「ヒューマン」の三位一体がかぎとなるとして締めている。
日本の事情は項目だけ並べると以上。
最後の3ページは韓国の事情のリポートに割いている。
「2011年にデジタル教科書義務化へ 15年もの下準備の末に実現」というタイトル。
「バックグラウンドの整備が進む」という項目は丸写ししたいくらいですが、そうもいかないので2点だけ紹介します。
・「多くの教師が、政府や民間企業が運営するデジタル教材サイトから素材を集めてオリジナルの教材を作成し、電子黒板などを使って授業をするなど、デジタル教育に慣れている。
・eラーニングが広く普及し〜幼児向けから大学入試向けまで幅広い教育講座が提供されている。韓国のeラーニング市場は2009年に約2兆900ウォン規模(約1600億円)であり、前年比で11.8%成長している。
総花的な動向の紹介といった印象。
関連本
デジタル教科書革命
中村 伊知哉 石戸 奈々子

関連商品
ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)
緊急提言! デジタル教育は日本を滅ぼす
iPadで教育が変わる (マイコミ新書)
頭脳の散歩〜デジタル教科書はいらない
ICT原口ビジョン
by G-Tools